皆さま こんにちは。
自由が丘と大岡山のプライベートジム Life Body Fでございます。
少し前の話題ですが
昨年末にドキュメンタリー番組「情熱大陸」にて
野球界のレジェンド「イチロー」こと鈴木一郎さんが特集をされていたのを拝見致しました。
2週連続に渡って放送されていたのでご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現役引退後のご活動やプライベートなど知られざる今現在の素顔が見られるという充実した内容の中でも
一番興味深かったのが「トレーニングルーティーン」。
※YouTubeの情熱大陸の公式チャンネルでトレーニングの動画のみ公開されているので是非見てみてください!
取材中にイチローさんが
トレーニングをする上で「しなやかな身体」を目指している と仰っており、
「あれほど世界的にご活躍されてトレーニングも突き詰めてきたスーパーアスリートが目標としているところがしなやかな身体というのはシンプルなようで深い‥」と個人的に感じました。
この「しなやかな身体」
アスリートの方もそうでない方も目標や理想として挙げられることが非常に多いかと存じます。
よく雑誌やテレビ番組などメディアの発信の中でも頻繁に登場するワードだからか世間一般に浸透していて、当ジムのカウンセリング時もお聞きする機会が多いです。
では、「しなやかな身体」とは
具体的にどんな状態の身体を指すのでしょうか?
何となくイメージは出来るけど言葉にしようとすると難しいですよね‥笑
単に全身ぐにゃぐにゃ柔らかいだけではしなやかとは言えなさそうです。
・関節の可動域が広くて無理なくスムーズに動かせる
・必要な部分に適度な筋力があり、バランスが安定している
・筋肉と関節が上手く連動し力みなく自然に動ける
・急な動作や衝撃にも適応して受け流せる 等
「柔らかさ」と「強さ」を兼ね備え
スムーズかつ最小限のエネルギー(筋力)で最大限のパフォーマンス(動作)が出来る状態=「しなやかな身体」と言えばイメージと近いのではないでしょうか。
それならば、
どのようなトレーニング、エクササイズが
先ほど示したような「しなやかな身体」を作る為に必要なのか。
そのことについてイチローさんは
専用のマシンを使った「初動負荷トレーニング」を取り入れてると答えていらっしゃいました。
こちらの「初動負荷トレーニング」
初めて聞く方もいらっしゃるかと存じます。
アスリートだけでなく一般の方にも是非お勧めしたいトレーニング方法なので今回は少し専門的な解説をさせてください!
従来の皆さまがイメージするトレーニングとは
「筋肉に負荷をかけ収縮させることで筋力や筋持久力を高める」が主流です。
初動負荷トレーニングでは
「筋肉に過度な負荷をかけすぎないことで神経と筋の協調を高める」 ことを重視することが大きな特徴と言えます。
神経と筋の協調……?と一見難しそうな表現ですが
そもそも私たち人間の動作は
筋肉単体ではなく 「神経(脳・脊髄)+筋の協調」 によってコントロールされております。
その中でも過剰な負荷や緊張があると
神経の反応が遅れスムーズな動きが出来なくなってしまうことから
初動負荷トレーニングにおいては最小限の適度な負荷で関節を大きく動かし神経と筋の協調を最適化していくことを目的としているのです。
神経と筋の協調性を高める為にトレーニング時気をつけることとして
①初動をスムーズに行う
初動(動作の最初)で無理な負荷をかけると筋肉は硬直しやすくなることから適度な負荷をかけましょう。
力を抜いたまま自然に動作を繰り返し脳に動作パターンを学習させます。
② 「伸張反射」を活用して無理なく動かす
「伸張反射」とは筋肉は急激に伸ばされると反射的に収縮する性質で
この反射を活用し無理な力を入れずにスムーズに動くことを促します。
③ 関節を滑らかに動かす
関節の回転軸に沿った動きを意識することでスムーズに動作出来るようになり、関節の可動域が広まります。
※一般的な筋力トレーニングは関節に直線的な圧力がかかる為摩擦や負担が増えやすい。
④ リラックスしながら運動する
力を抜いた状態で運動することで脳が効率的な動作パターンを学習しやすくなることで
無駄な力みがなくなりよりスムーズな動作が可能になります。
という4つのポイントに分けさせていただきました!
トレーニングと聞いて想像されるような
重いウエイトを用いたエクササイズや筋肉が悲鳴を上げるまでの追い込みとは全く違ったもので
ご自身の関節や筋肉、動作やひとつひとつと向き合ってチューニング(調律)していくような
繊細で細やかな調整や工夫が必要となるトレーニングでございます。
パワー系のハードトレーニングは強度や体力的にチャレンジするのはちょっと心配…という方でも
初動負荷トレーニングなら何だか頑張れそうな気がしてきませんか?
でもイチローさんの使っていた専用のマシンがないと出来ないなら諦めようと思った方、お待ちください!
マシンがなくてもやり方次第で初動負荷トレーニングは行うことが可能です。
次回はそのトレーニング方法についてお話しして参りましょう!
本日も長文お付き合いいただきありがとうございました。